過労死防止学会

Japan Society for Karoshi Research

「過労死防止学会」発足 弁護士・遺族ら対策に取り組む

http://www.asahi.com/articles/ASH5R5VF8H5RULFA00F.html
朝日新聞 2015年5月24日

写真・図版:過労死防止学会の設立記念大会の様子。マイクで話しているのは、川人博弁護士=23日、東京都千代田区(省略)

相次ぐ過労死や過労自殺を防ぐための「過労死防止学会」が、23日に発足した。過労死防止には様々な角度からの分析が必要だとして、労働法や経済学の研究者や医師、弁護士、遺族らが参加。今後、実態調査や効果的な対策の研究に取り組む。

同日都内で開かれた設立記念大会では、昨年成立した過労死等防止対策推進法(防止法)について意見が交わされた。講演した熊沢誠・甲南大名誉教授(労使関係論)は過労死が相次ぐ要因を「労働組合の力が弱まっている」と指摘。「防止法をいかすも形骸化させるも結局は労働者」と話し、労組も含めた働き手の自立した取り組みを促した。西谷敏・大阪市立大名誉教授(労働法)は「防止法には、過労死防止で最も大切な労働時間規制への言及がない。法律の不十分さをいかに埋めるかが重要だ」と話した。

会場からは「過労死とはなにかを法的、医学的に定義し、現行の労災認定基準でよいのかを検討することも課題だ」との指摘もあった。